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資料解説
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2025文化財ウィークWeb展示資料解説「江戸の本屋は、学術的な書物を扱う「書物問屋」と、娯楽的な本や浮世絵などを扱う「地本(じほん)問屋」に分かれていました。地本とは、「江戸で出版された本」のことです。 これは、十返舎一九(じっぺんしゃいっく)が流行作品を生み出す過程を描いた草双紙(挿絵入りの仮名書き小説)です。企画から版木の彫り、摺り、製本といった制作工程や販売方法までが詳しく描かれています。江戸・東京デジタルミュージアムでも、この資料について紹介しています。」(Booksellers in Edo were divided into shomotsu donya, who dealt in scholarly works, and jihon donya, who specialized in popular literature. This kusazōshi—a type of illustrated novel written in kana script—contains a detailed account of the process of producing popular fiction.* doiya is called donya in general ),大規模企画展2012(34) 「「地本問屋」とは、洒落本や黄表紙、錦絵など江戸の町に根差した出版物を扱う店のことです。江戸の町人文化とともに宝暦(1751-1764)年間以降、急速に発達しました。『的中地本問屋』は、『東海道中膝栗毛』などの道中物で知られた流行作家・十返舎一九が、いかにして流行作品を生み出すかということを小説仕立てで展開した作品です。江戸の出版物がどのような手順で作られていったのかがよくわかり、実に興味深い作品となっています。今回は、江戸庶民が楽しんだ小説を、朗読とデジタル画像によりお届けします。一九の軽妙洒脱な文章を、まずは耳でご堪能ください。また、ヒット作ができ上がるまでの人々の表情や苦闘ぶりを描いた挿絵を、デジタル画像で心ゆくまでお楽しみください。」/文化財ウィーク2012(26)「「地本問屋」とは、洒落本や黄表紙、錦絵など、江戸の町に根ざした出版物を扱う店のことです。『的中地本問屋』は、著者の一九がいかにして流行作品を生み出すか、を小説仕立てで展開した作品ですが、江戸の出版物がどのような手順で作られていたのかがよくわかります。展示箇所は、絵を扱う店の様子を描いた部分です。」/大規模企画展2011(59)「「地本問屋」とは、江戸独自の錦絵や草双紙を出版販売した店のことです。その地本問屋が出した本が大いに当たったというのを、江戸語で「あたりやした」とした題です。地本問屋村田屋の主人が怠け者の一九に怪しげな薬を飲ませると、不思議なことにたちまち作が出来、それ売り出したところ、飛ぶように売れ、一九は大好物の蕎麦を振る舞われる、という内容の黄表紙です。本が作られる工程もよくわかります。著者の十返舎一九は弥次喜多でおなじみの『東海道中膝栗毛』の著者でもあります。」/『第2回江戸資料展』図録解説p.16「一九の黄表紙。草双紙の出版に取材したもの。 十返舎一九著画 享和2年刊 中2冊合一」
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